[教育] 将来の教育方法、マインドセット

最近のニュースや新聞を見ると、親は不安を感じます。第4次産業革命だの何だのと、子どもたちがこれから生きていく未来は、とても変わると言うからです。現在、小学生の子どもをもつ親は自身も急激な変化を経験し、今も変化が続いています。幼い頃は、水を買って飲んだり、スマートフォンをもつなど、想像もできませんでしたが、今は現実に体験しています。

また未来学者は、2050年には、現在の仕事の約半分は機械に取って代わられ、新しい仕事が多くできると予測しています。急速に変化している未来社会を生きる子どもたちのために、どう育て、どうサポートすればいいかと親たちは悩んでいます。

 

スタンフォード大学心理学者、キャロル・ドゥエック教授はこの答えに「マインドセット」を提示しています。将来は多くの職業がなくなり、新しい職業が現れ、頻繁に職業を変えるようになり、生涯に数十種類の仕事を持つ可能性もあります。このような状況の中で、最も必要とされる人間の能力は「学ぶことで成長できる能力」であり、これを「しなやかマインドセット」と呼んでいます。

ドゥエック教授はマインドセットには2つあると説明します。硬直マインドセットとしなやかマインドセットです。硬直マインドセットは、自分の能力は変化しないと思う心のあり方で、しなやかマインドセットは、能力は努力次第で伸ばせると思う心のあり方です。結論は、硬直マインドセットの人は、しなやかマインドセットの人に比べて、成功する可能性が明らかに低いということです。この単純明快な結果により、時間が立てば立つほど2つのマインドセットに大きな差が見られるようになります。

 

硬直マインドセットの人は、失敗に敏感です。すべてはかたまっていて、一度の失敗が生涯の失敗を意味します。その結果、すでに備わっている能力だけを発揮するようになり、挑戦を避けます。一方、しなやかマインドセットの人は、挑戦を自分の力量を上げるチャンスだと思います。カリフォルニアの大学生を研究したところ、硬直マインドセットの学生は、直面した問題に失敗すると自信がなくなるのに対し、しなやかマインドセットの人は、それをひとつの経験と受け入れ、むしろ成長の足掛かりにするという結果が出ました。これは、学習可能な部分なので、私たちはいつでもよりよい方向に変化する可能性を持っているということです。

ここで親たちは、自分自身を振り返ってみる必要があります。「私はしなやかマインドセットか、硬直マインドセットか?」 また、「子どもを眺める視点が硬直マインドセットか、しなやかマインドセットか?」 これはとても大事です。親が子どもにどんなマインドセットを持つかは、子どもに与える影響が大きいからです。万が一、親が子どもの才能や知能、思考能力に対して硬直マインドセットを持つようになると、子どもにはかなり否定的な影響を与えるようになります。しかし、親が子どもにしなやかマインドセットで接すると、子どもは失敗や挫折にもくじけず、前に進んでいくことを学ぶからです。

 

脳教育でよく言われることがあります。「脳のあるじとして生きるか、脳の奴隷として生きるか」、「私の脳は、私ではなく私のものだ」、「私の感情は、私ではなく私のものだ」、「私の体は、私ではなく私のものだ」 これは、自分に対する認識の画期的な変化です。脳は私が認識して調節できる対象であり、脳を自分の身体の一部だと考える新たな認識システムです。脳内の情報を認識できれば、洞察力で自ら情報を変えられることを意味する、徹底的なしなやかマインドセットに基づいています。私の人生のあるじは、他の誰でもない、私です。私たちは、自分の心をデザインできます。しかし、実践しなければ何の意味もありません。

文 オ・ジュウォン 国際脳教育総合大学院大学 カウンセリング心理学科 教授

[ブレインメディア]

 

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