[社会・文化] 学問の象牙の塔から地球経営へ

真の知識人の責任に関する共同研究

エマニュエル・パストリッチ慶熙大学教授は、文化、歴史、政治、国際関係に関する多くの書籍や論文を英語、韓国語、日本語、中国語で出した著者です。アジア古典文学の専門家である彼は、過去10年間にアジアで多くの人に知られています。彼の著書『韓国人だけが知らない別の大韓民国』は、3冊のベストセラーの中で最も成功した本であり、韓国政府も彼の業績を認めています。

パストリッチ教授は最近、慶熙大学を去り、国際脳教育総合大学院大学と「地球経営院」という新しいシンクタンクに移る予定だと明らかにしました。コリアンスピリットがパストリッチ教授に、このような決定をした理由と今後の計画について伺いました。

(中略)

▶ 大学のどのような面がパストリッチ教授の考えを変えましたか?
私は慶熙大学など、いくつかの大学で教えながら、教育の深刻な危機に気づきました。学生は、よりよい社会をつくったり、隣人を助けたりすることとは関係なく、ただ職業を得るために、関心もなく何のインスピレーションも与えてくれない科目の勉強を強要されています。

教育が、職業に必要な資格証に転落したという悲しい現実です。もしも生徒がこのような資格の中の一つをこっそり購入して就職できるなら、多くの学生がそのようにしたいでしょう。社会は学生がこれまでに築いてきた知恵や知識を重要だとは思わないのです。

教育は、世界を理解したり、世界の中での人間の倫理的な役割に関するものではありません。このような環境で私が学生を教えるのが、だんだん難しくなってきました。一般的に、学校がそうであり、特に大学は協力の空間ではなく、競争の空間になりました。学生たちが生涯の友情を結んだり、教授と親密な関係を形成したりできず、互いに距離を置き、スマートフォンの仮想世界にはまっています。

教授も知識共同体をつくるより、競争しあわないといけません。たった一つ大事なことは、論文をSSCIジャーナルに掲載することです。ところで、SSCI(Social Science Citation Index) ジャーナルとは何ですか?退屈で、専門家にしかわからない用語に満ちあふれた、その学術誌は、数人の学者によって編集されます。こうした学術誌に掲載された論文は、実際に社会では何の影響も与えられません。

一般の市民にも話す必要がありますし、教え子や学生が今の時代の危機について真剣に討論しあうことを願いつつ、これが私の倫理的義務だと考えています。気候変動や貧富の差、核戦争の脅威と社会的価値の荒廃、そして幻想ではなく堅固な未来を創造するために、歴史と文化を理解することが、どれほど重要かについて真剣に討論すべきです。

▶ 昨年、『地球経営 弘益に答えを見出す』という本を李承憲学長と共著されましたが、これが今回の決定に影響しましたか?
私は97年に韓国にいた頃、1年間脳教育のスタジオでトレーニングをしました。その頃は学長にお会いしたことはありませんでした。会員でしたから。それから、教授としてアメリカに行くことになりました。学長に会ったのは、今から5年前です。『韓国人だけが知らない別の大韓民国』という本についてグローバルサイバー大学の教授と学生に講義を頼まれました。イェール大学とハーバード大学を出た外国人教授が韓国の真価や弘益精神、檀君について話すので、学長が関心をもたれたようでした。

そのご縁で、学長が設立されたベンジャミン人間性英才学校のメンターをしながら、ベンジャミン学校の生徒たちと出会い、日中韓地球市民青年ワークショップで講義も行いました。北東アジアの青年たちが一堂に会すべきだと私が話しても、大学は実際にはしません。ところが、ベンジャミン人間性英才学校と地球市民青年連合(YECO)は、地球市民のスピリットで、人類愛・地球愛の大義を掲げて日中韓の青年が集まり、ディスカッションしたり、未来の方向を模索したりします。講義をしながら私は大きなやりがいを感じ、ここに希望を見いだしました。

学長と地球経営について話しあいながら、地球経営の問題、人間性喪失の問題など、世界の全般的な問題についての認識をともにし、その解決策として地球市民スピリットとムーブメントが必要だというお話に共感しました。

今後、より大きな次元で地球経営談論を形成して世界に拡散し、実践ムーブメントをする必要があると思います。本を共同執筆したのはスタートでした。大事なのは、理論的な定立と実践ムーブメントが必要だということです。そのような目的で設立された研究所です。

(中略)

▶ 現在の文明の問題点は何だとお考えですか?
必要ない商品をつくるために木材を乱伐して森を破壊したり、あまり食べない魚を安価で供給するために海洋生態系を破壊するのを見ても衝撃的です。私たちは自己破壊をしているのであり、私たちの行動の結果が病的なほどに見えていません。私たちが前に進むためには、私たちの脳や習慣、衝動を振り返る必要があります。だから、脳教育が地球経営のために大事だと思うのです。

現在の文明の問題は、産業化のプロセスで生じたものです。未来が見えないから未来はないというような考えから出発しています。私たちは、地球の反対側や世界の人々、そして未来の世代に及ぼす影響を考慮せず、好きなものを何でも消費できるというような広告に慣らされています。そのような消費文化が、慎重に深く考える文化をなくしてしまい、私たちは知名度、格付け、収入や規模で価値を決めています。

未来は、超現代的スマート時代ではありません。実行可能な未来は、私たちの人生を豊かにする伝統的な文化の中の要素を見直すことを求めています。私たちは成長と消費の観点で価値を評価します。親切、謙遜、節制、忍耐は、経済システムでは、取るに足らないものと思われています。これを止めなければなりません。

地球経営院が完全に独立すれば、私たちはこのような文化的な危機について、ためらうことなく話すつもりです。

(後略)

記事全文はこちら↓
http://www.ikoreanspirit.com/news/articleView.html?idxno=49341

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします