[社会・文化] 第4次産業革命に求められる人間力とは?

現在、日本を含めた世界で起きつつあるとされる「第4次産業革命」。
情報産業を中心に起こった第3次産業革命に続き、ロボット産業や人工知能(AI)が主役となる革命です。

第4次産業革命では、車の自動運転や介護ロボットなどが普及し、人間が行っていたことを人工知能が引き受けてくれます。このため、人工知能のせいで人間の仕事がなくなり、ロボットに支配される恐れがあるのではないかと感じる人もいます。しかし、そんな心配はいりません。

人工知能を作ったのは人間です。人間の脳にある無限の「創造性」が、人工知能を生み出しました。これからは、その創造性にさらに磨きをかけるために、人工知能を正しく活用すればいいのです。

人工知能の反対は「自然知能」で、人間の脳も自然知能です。暗記、計算、早く走る、遠くの音を聞く、などの機能的なことに関しては、自然知能よりも人工知能が有利ですが、自然知能が絶対的に優れている機能があります。それの一つが、創造性。もう一つが、「省察」です。

省察の機能を通して得るものは、自分とは誰なのかを知る悟りです。人類は、これまでは創造の機能を主に発揮してきました。その一方で、省察の機能がバランスよく十分に発揮されず、創造が地球にとっての脅威になっている面もあります。

人工知能やビッグデータなど、第4次産業革命を率いる技術も、脳内の省察機能を発揮して人間性を回復することで、持続可能な地球と、人類の健康で明るい未来へとつながります。

そのためには、省察を通して人間性を回復する真の教育が大切です。人間の創造した素晴らしい技術を享受して人間がより人間らしく生きていくために、枠にはまらない自由な思考と地球を中心価値に据える教育文化を育てていきましょう。