今月5日に京都大学で行われた第4回グローバルメンタルヘルスセミナーで脳教育の事例発表を行った品川玲子校長(日本ベンジャミン人間性英才学校)にグッドブレインニュースが特別インタビューを行いました。
1. セミナーの講演で、日本の若者の自己肯定感、将来に対する希望が他の国と比べて低いという調査がありましたが、何が原因だと思いますか?
残念な結果ですが、確かに社会的にも、また教育現場でも、自分のことを認めたり表現するという教育はあまりしてこなかったと思います。どちらかと言うと、自分のことを表現すると自慢と認識されやすく、逆にいじめられるケースも多いと思います。それが一番の原因ではないかと思います。
2. 人間性は教育で変わるものでしょうか? 三つ子の魂百までと言うように、性格や性質などは遺伝的、環境的な影響を無視できないように思えます。
脳には無限な可能性があります。日本ベンジャミン人間性英才学校での教育は脳教育をベースとしており、脳教育が最も大切にしていることは忘れていた本来の姿を取り戻すことです。 人間性も教育で変わると思っています。
3. 国際交流を行っているところは多いと思いますが、日本ベンジャミン人間性英才学校の国際交流は、どんな点が他とは違いますか?
体験型であることや、グローバル意識を目指すという点では同じだと思いますが、日本ベンジャミン人間性英才学校での国際交流は単なる体験ではなく、1年を通して成長プログラムの一環として継続的に国際交流活動を行っていることが特徴です。そして、そこに地球市民精神と人間性回復の哲学があることがポイントだと言えます。
4. 韓国のベンジャミン人間性英才学校の生徒を対象に行った調査で、責任感、利他性、包容力、学習への意欲が一般学校に通っている生徒と比べて高いという結果がありますが、日本でも調査をする計画がありますか? また、実際に生徒たちにどんな変化が見られますか?
生徒たちに共通して見られる大きな変化は、自分に自信が持てるようになったこと、また自分のことを思いっきり表現してもいいんだという意識の転換がよく見られます。それは保護者や周囲の人々からも感じられて感動する点でもあります。日本ベンジャミン人間性英才学校の生徒にも近いうちに変化に対する客観的な調査を行ってみたいと思っています。
5. 日本ベンジャミン人間性英才学校では体力を重視しているようですが、何か特別な理由がありますか?
変化や成長の基盤になるのは体力で、その変化や成長を維持して発展させるにも体力が必要です。
また、よい考えを行動に移して、その行動を様々な人間関係のある社会の中で継続していくには、体力が必要です。
6. この学校は不登校・不適応生徒のための学校でしょうか? また公教育との関係は?
学校に適応できないというのは、自分自身をうまく活かせなくて適応できないのだと思っています。日本ベンジャミン人間性英才学校では、人間性の面で本人が気づいてない部分を引き出し、自分の特性を活かせるものは何か、自分が情熱を注げるものは何かを見つけ、それらを活かしていく教育を行っています。不登校の生徒のためのフリースクールとは違うところがあります。今の時点ではまだ日本の公教育でシステム的に個性を活かすのが難しい状況の中で、日本ベンジャミン人間性英才学校では、個人の特性や可能性を活かせます。ベンジャミン学校に入学するには2つの方法があります。1つは、一般学校に通いながらベンジャミン学校の教育を受けるという方法。そして、もう1つは、一般学校を1年間休学して、ベンジャミン学校に入学します。また、公教育との関係について質問がありましたが、人間性を高める教育によって、公教育のみならず、社会の文化発展にも貢献できると思います。