[コラム] 太白山 天祭壇で読む 天・地・人のメッセージ

東アジアの暦法では、一年の始まりは旧正月や新暦の1月1日ではなく、「立春」です。地球の公転と太陽の黄道上の位置を基準に季節を区分するこの体系において、立春は新しい気が開かれる門口です。今年2月4日、立春を迎えて太白山の天祭壇に登り、国泰民安を祈願した理由もまさにここにあります。

太白山は単なる名山ではありません。白頭大幹の背骨であり、漢江・洛東江・五十川という三つの大河の発源地である祖宗山です。朝鮮半島の中心軸において国土の気が凝縮される核心拠点であり、生命を育てる「生気の根源」として考えられてきました。古人がこの場所を神山と呼び、修行者が最初に訪れる場所であった理由もここにあります。

風水的に太白山は白頭大幹の「宗主」です。白頭山から続く巨大な龍脈がここで力を集め、再び全国へと広がっていきます。特に太白山付近では山脈の方向が大きく折れ曲がりますが、風水ではこのような地点にエネルギーが集中すると見ます。まるで高速道路の急カーブで遠心力が大きくなるのと同じ原理です。

「太白」という名前には「大いに明るい」という意味が込められています。古代人はここを、太陽が最初に照らし、天の光が留まる神聖な地と認識していました。『三国史記』には、新羅が太白山を北岳として国家の祭祀を行ったという記録も残っています。王室でさえ、この山の気を国家安寧の根源と考えていたのです。

水を通して広がる山の生命力

太白山の最大の特徴は水です。この場所は漢江と洛東江、そして五十川が分かれる分水嶺です。特に「三水嶺」では、わずか数センチの差によって雨水が西海・南海・東海へと分かれます。風水において水は気を保存し運ぶ媒体です。検龍沼(漢江の発源地)と黄池(洛東江の発源地)は、太白山に凝縮された地気が地表へと湧き出る出口です。天の気を受ける天祭壇と、大地の生命力が流れ出る発源地は一つの循環構造を成しています。

太白山から始まった水の流れは、朝鮮半島全域の平野と都市に生気を伝えます。これはまるで心臓から送り出された血液が全身を循環するのと同じです。そのため、漢江と洛東江流域に住むすべての人々は、結局太白山という一つの根につながった運命共同体であると言えます。

天地人思想を宿す天祭壇

太白山の天祭壇は、将軍峰の将軍壇(上段)、霊峰の天王壇(中段)、そして丘乙壇(下段)からなる三段構造です。これは伝統宇宙観である天地人三才思想を空間として具現したものです。

天王壇は円形構造で天を象徴します。上は円、下は四角という「上円下方」の構造は、大地の気を受けて天と通じようとする意味を持っています。そして四角形の祭壇の下部は円形の基壇になっています。これは上が地、下が天であるという易経の「地天泰」の卦象を意味します。地は下へ向かう気であり、天は上へ向かう気です。もし天が上にあり地が下にあれば、天と地は出会うことができません。

しかし反対に、地が上にあり天が下にあれば、天と地は出会い、その気が交わります。天地の気が交われば万物が生まれ、調和し、平和になります。天王壇は天地の気が出会う場所であるため、上部を四角、基壇を円形に作ったのです。そして人が天祭を行うために天王壇に登れば、天地人の三合が成されるという意味があります。

将軍壇は前が広く後ろが狭くなる三角形で、人間を象徴します。これは天の意志を現実の中で実践する人間の役割を表しています。丘乙壇は四角形で地を意味し、檀君朝鮮の第五代檀君である丘乙檀君が築き、この場所で天祭儀式を行ったことから丘乙壇と呼ばれます。

天符経が具現された空間

天祭壇は単なる祭祀空間ではありません。この場所には天符経の宇宙原理である三四成環、五七一、人中天地一が立体的に具現されています。

第一に、三四成環です。三と四が出会い環を成すという原理は祭壇の配置と形に表れています。三は天王壇(天)、将軍壇(人)、丘乙壇(地)を意味します。これは宇宙を構成する三つの根本要素が地上に確立されたことを意味します。

四は、天王壇、将軍壇、丘乙壇の四角形構造と東西南北の四方を意味し、地上の秩序と四季の法則を象徴しています。

成環は天王壇を囲む円形石垣です。終わりのない円は天の無限循環を視覚化したものであり、三と四の原理が結合して絶えず巡る宇宙の生命力を表現しています。

第二に、五七一です。五行の中心、北斗七星のエネルギー、そして、すべてが一つに帰還する原理が込められています。

五は、天王壇の四角の祭壇の中央に碑石を建てることで五行の中心を完成させています。すべての気が中心に集まり調和することを意味します。

七は、祭壇周囲に七星関連の岩があり、人間の生命と福を司る北斗七星のエネルギーを意味します。天祭壇の稜線各所には7つの大きな岩が群れている場所があり、これを七星岩と呼びます。また、天王壇から文殊峰へ向かう稜線や、望鏡寺周辺の平らな岩盤上面に、杓子形の北斗七星の形状で7つの穴が穿たれた岩々は、北斗七星のエネルギーを意味します。

一は、天王壇中央にそびえ立つ一つの碑石が宇宙の唯一の根本かつ始まりであることを象徴しており、すべての数の拡散が結局は本来の一、すなわち宇宙の根本精神へと回帰するという天符経の結論を祭壇の神聖性を通じて示しています。

第三に、人中天地一です。人を象徴する将軍壇の祭壇には天地人を象徴する3つの碑石があり、これは人中天地一を意味します。そして、将軍壇の高さ(1,567m)が天王壇(1,560m)より高いことは象徴的です。天の意志を現実で具現化する主体が人間であることを宣言する構造です。これは人間が単に天に従う存在ではなく、天地の気を受け、世界を調和させる能動的存在であることを示しています。人間中心性、人間主義の真髄はまさにここにあります。

今日を照らす古(いにしえ)のメッセージ

太白山天祭壇は、天地人三才が東西南北四方の秩序の中で循環し、五行と七星のエネルギーを得て一つに還る宇宙の構造を示しています。その中心には常に人間が存在します。人間性の喪失と断絶の時代に生きる現代において、この空間が伝えるメッセージはさらに深い意味を持ちます。人間は天の意志を地上に実現し、生命の気を分かち合って生きていく存在であるという悟りを伝えています。

弘益人間思想も同じ方向を指し示しています。人間が本性を回復するとき、社会は調和し、人類は共生することができます。立春の太白山天祭壇に立てば、数千年前の祖先の声が聞こえてくるようです。「天と地の間で人間らしく生きよ」というメッセージは今日も変わることなく、山と水と石を通して私たちに語りかけています。

イ・ファヨン博士

元記事=Kスピリット