Good NewsがGood Brainを創る

脳は、コンピューターのようにオペレーティング・システム(※)
上で作動していることを知っていましたか。
私はシンプルに、脳のオペレーティング・システムと呼びます。
Brain Operating System 、BOS(ボス)と言います。
※ OSと呼ばれる、パソコンを動かす基本システムのこと

BOSは3つの法則で働きます。初めは単純に思えるかもしれません。
しかし生活に適用し始めれば、どれほど包括的で広い法則か分かるでしょう。
脳のオペレーティング・システム(BOS)の三大法則は次の通り。

1. 選択すれば成し遂げられる
2. グッドニュースがグッドブレインをつくる
3. 目覚めていてください

この法則を脳に入れることで、脳がより速く・より良く・より賢く・より創造的に機能させるために何を必要としているのか、理解できるようになるでしょう。そのために、1つずつ解きほぐしてみたいと思います。今回は、「グッドニュースがグッドブレインをつくる」を説明しましょう。

グッドニュースは、肯定的な情報です。受け取った情報でも、また自ら作り出した情報でも。情報とは他のすべてと同様、エネルギーと意識です。そして、受け取った情報でも自分で作った情報でも、それが自分の一部になります。それらで作られたエネルギーや意識の質が、生活の質を決めます。
幸いにも、何かの目標達成に活用する情報、世の中への視点を作り出す情報、そうした情報に対するコントロールは自分がします。

ポジティブな情報を選択することでエネルギーがつくられ、それで脳はポジティブに、創造的かつ生産的になります。肯定的な情報を吸収し、肯定的な外見でいることで、世界はより多くの可能性を開きます。可能性の水平線を広げ、目標に向かう人生に移行する力を高めるでしょう。

ポジティブな情報を選ぶことで、否定的な思考からの影響を回避できます。
「絶対できない」「十分ではない」そんな思考は、能力を活かすことを当然のように禁じ、新しいアイデアや問題の解決策を隠してしまうのです。さらにまた、世界で起こる恐ろしいニュース、自分の願いと似たような目標を達成しようとしている人々の失敗ニュースは、やる気と能力を抑えつけます。

一方、自分の目標を成功させた先人の例は、それを可能に見せて想像の火花をパッと開かせることもあります。グッドニュースを捜して人と共有しあうことは、自分が本当に望むものを達成するよう、自らと周りを励ましていく一つの方法です。

恐れを制約
恐れを生み出す情報は、脳の創造性と生産性を、特に妨げます。ある科学的な調査では、人が恐怖に陥ったとき、その体と脳は「戦うか逃げるか」(fight or flight)のモードに入り、心はこの脅威からどう逃げるかにフォーカスし、視野は狭くなっていくと示しています。この時の心の優先順位は、目標を達成するとか、将来に何かを築いていくことなどではなく、恐れを引き起こす状況への対処です。

この防衛機能は、本当に危険な状況下では役に立つことでしょう。しかしながら、現代のライフスタイルからくるストレスによっても、この同じメカニズムは活発になってしまいます。

計画が成功裡に終わらないと恐れ、仕事が見つからないと恐れ、隣の小部屋で怒鳴っている人に心を浪費させられ、視野が狭くなって「戦うか逃げるか」のアドレナリン過剰となり、生命の危機でないのにもかかわらず、恐れすぎて何も解決されないようにみえます。

こうした状況は新しい思考や舵取りを要求していると言えます。様々なストレスに長期的にさらされ、そこからの否定的な情報でフラフラと転げ回ってしまうと、ネガティブなエネルギーを自らに与えることになり、ネガティブな結果を早めます。

バッドニュースをグッドニュースに
肯定的な情報の選択とは、グッドニュースが身の回りにあるということだけではありません。時として、少しもポジティブではない状況のなかでも、最善を尽くして視野を変えていくことです。そのためには、最初にありのままの状況を認める必要があります。その後、ネガティブからポジティブへと、意識的にエネルギーを変えることが必要です。

かつて、初めて訪米したとき、私はニューヨークのジョン・F・ケネディー国際空港に到着しました。私のスーツケースには、以前この国で一つオープンしていたヨガスタジオを支援し、また滞在のために必要な現金が入っていました。その空港内で、英語も分からずニューヨークにも不案内な私に、一人の男が話しかけて気を逸し、もう一人が背後から近づき私の前にあったスーツケースを奪って走り去っていきました。少しの間、私は途方に暮れていましたが、しかしその後、考えを変えることにしました。この状況をニューヨークの人々に寄付したとみなし、改めて自分の目標に向かって行動する新しいやり方を見つけようと決めました。エネルギーを意識的に変えたのです。

グッドニュースの習慣をつくる
もしあなたが否定的な情報を集める習慣があるなら、肯定的な情報を受け入れたり、創ったりするのは訓練がいるでしょう。訓練すればするほど、その効果に気づくほどに、プラス思考のための脳の回路が出来てきて、強化されます。グッドニュースを捜し、あらゆる状況を自ら励まし元気づけるうちに、プラス思考の習慣を自分で作り、良いコトを期待することに慣れてくるでしょう。

もしあまりに否定的なら、明るい希望だとか、どんな変化も想像しがたいかもしれません。その場合は、否定のエネルギーを中和し、そこに肯定のエネルギーをもたらすために、瞑想と呼吸をしてください。

グッドニュースは溜め込まない
ポジティブな情報は、ポジティブな結果を生み出すポジティブなエネルギーです。多すぎる場合は、他の人とも共有したくなります。なので、ポジティブな情報の選択は、誰もが有り余るほどエネルギーを持っている平和で歓び溢れた世界のために、必ず必要な要素なのです。