座ってばかりで体を動かさない生活を送っていると、
糖尿病や心臓病、癌といった慢性疾患にかかりやすくなる
――そう言われるようになって久しいが、最新研究によると運動不足は脳の萎縮、
ひいては認知能力の低下までもたらしかねないという。
ニューロロジー誌で16 年に発表されたボストン大学医学大学院の
ニコール・スパータノらの論文によれば、
中年期の体力不足(普段から運動していないということ)は
20年後の脳細胞の量の減少に影響を及ぼす可能性があるという。
つまり、運動には老化から脳を守る効果があるということだ。
「脳の大きさは脳の老化を示す指標の1つだ。人間の脳は年を取るにつれて小さくなるが、
こうした脳の萎縮は認知能力の低下をもたらし、認知症のリスクを増加させる」と
スパータノは語る。「脳の老化を早める要因、特に運動するための体力といった
可変要因を洗い出す重要性はそこにある」
過去の多くの調査から、循環器系の健康が改善されれば
脳を流れる酸素の量が増えることが明らかになっている。
スパータノによれば、時の経過とともにそれが脳の老化を遅らせる効果となって表れるのだという。
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