韓国全羅南道山林資源研究所(所長パク・ファシク)は、カクレミノから抗がん効果のある成分であるベツリンがカバノアナタケ(シベリア霊芝)の含有量の1.5倍であることを確認、特許出願を完了したと明らかにしました。
ベツリンは、カバノアナタケの主な成分です。抗がん、抗酸化、基礎免疫力増進などの作用があります。
全羅南道山林資源研究所は、これまで行ってきたカクレミノの機能性研究の結果、採取時期や部位によって機能成分のβ-シトステロール (β-sitosterol)の含量が変化したと明らかにしました。
月ごとでは、12月に採取したカクレミノの葉に最も多い量が含まれていることが確認されました。さらに、安息香(eudesmane)という香りの成分も確認されました。安息香の成分を分析した結果、β·セリネン(25%)、α-セリネン(24%)などの成分が約50%を占めていることが確認されました。
β-シトステロールには、コレステロールの減少、動脈硬化予防、肝機能改善、免疫力向上、抗がんなどの効能があります。安息香の成分は、神経を安定させ、うつ病の治療にも役立ちます。
カクレミノの葉を黄麴菌(Aspergillus oryzae)で発酵させたところ、カクレミノにはほとんど存在しないテアフラビン-3-ガレートが57倍、サリチル酸は9倍、ミリセリンは16倍に増えることが確認されました。
テアフラビン-3-ガレートは、食中毒の原因菌であるサルモネラ菌とシュードモナス菌の育成を抑制する効果があり、カクレミノの発酵抽出物が濃度依存的に食中毒の原因菌の育成を抑制することを確認したということです。
全羅南道山林資源研究所のオ・ドクシル林業試験課長は、「カクレミノエキス、カクレミノ茶、カクレミノ拱辰丹など、さまざまな加工商品が開発されているが、カクレミノの大量消費のための商品開発は不十分」とし、「今後、活用分野をさらに広げ、全羅南道地域の産業への技術移転など、カクレミノ産業の高付加価値化に全力を傾けていきたい」と述べました。
カクレミノは全羅南道地域3,100ヘクタールに分布しています。天然林870ヘクタール、人工林2,230ヘクタールです。韓国全土の天然林の99%が全羅南道にあります。五加皮(ウコギ根の皮)と同じウコギ科の常緑広葉樹で、高麗人参の木とも呼ばれる樹種です。
全羅南道山林資源研究所はこれまでにカクレミノの研究により国内外の学術発表5件、製品化4件、知的財産権7件などを確保しました。