「ニューヒューマニティ宣言」という運動が、世界規模で進められています。グローバルサイバー大学の李承憲(イ・スンホン)学長が、地球市民たちとともに始めたプロジェクトです。
ニューヒューマニティ宣言とは、地球を大切にして生きることの意思表明です。「ニューヒューマニティの一員として、地球との共生を、私の個人的な責任として最優先に取り組むことを誓います」という内容です。
すべての生命の「健康・幸せ・平和」を追求する新しい人類(ニュー・ヒューマニティ)の一人となり、「これまでの考え方や習慣を変え、『人と人』『人と地球』の共生に貢献する」との決意を明確にします。
■1億人へ
具体的な行動として「CO2排出量を減らし、エネルギーと水を節約し、自然生息地と生物多様性を保護し、自然と調和して生きる」などを挙げています。平和の追求のために、「異なる文化や宗教、国家間の対話と尊重、理解を促し、調和のとれた共生文化を創造する」としています。
健康活動については「体と心の健康を自分で、できれば自然な方法でケアし、他の人もそうできるように手伝います」といった実践内容が盛り込まれています。
現在、専用サイトを設けて賛同者を募っています。宣言文はだれでも簡単にインターネットで読み、宣誓することができます。プロジェクトの主宰者は、宣言する人たちを1億人に増やしたい、としています。
https://www.newhumanitypledge.org/
■新たな価値観の選択
ニューヒューマニティ宣言は、新たな価値観で生き始めることを呼びかけるものです。宣言が問いかけているテーマは、「自分の利便性と、『共生』のどちらの道を選ぶか」ということです。
地球では今も戦争や紛争が続いています。貧困層は増え続けています。気候変動も深刻です。温室効果ガスの排出は抑制できず、世界中で異常気象が観測され、地震も発生しています。AIの急速な進歩によって、教育システムも揺らいでいます。
遡ると、私たちの社会と文明は、成功、お金、競争、名声、権力といった価値観によって突き動かされてきました。その結果として技術が発展し、物質的に豊かになり、利便性が飛躍的に高まりました。
それでも、人類は「健康」「幸せ」「平和」を十分に手に入れることができませんでした。私たちはこのまま進むのか、それとも価値観を見直して進む方向を変えるのか、選択しなければなりません。
ニューヒューマニティ宣言が提案しているのは、ライフスタイルを変え、新しい習慣を創造することです。私たちが日常生活の中で何ができるのか、アクションや行動指針を示しています。変革のための先駆者の輪を広げていきましょう。