近年では、従業員のモチベーションを高めるためなどを理由に、個性豊かなオフィス環境(執務スペースなどのオフィス内の環境)を持つ企業が増えています。
従来のオフィスといえば、「賃料が妥当なこと」「十分な広さがあること」などに重点が置かれており、デザイン面などはあまり重視されていませんでした。そのため、白い壁に、蛍光灯、そしてグレー系の色で統一されたデスクやキャビネットが整然と並ぶといった、どの企業も同じようなオフィス環境であることがほとんどでした。
当たり前のことですが、ビジネスを取り巻く状況は常に変化しています。今の企業には新しい価値を創造・提供することが求められています。その実現のために縦割りではなくフラットな組織構造とし、課題やプロジェクトごとに組成されるチームで、それぞれの業務に対応するといった企業が多くなっています。オフィス環境についても、フリーアドレスや、デスクのレイアウトが変更しやすいオフィス環境(従業員が移動しやすい)が求められています。
組織の力を高めるオフィスにするために必要なこと
現在の個性豊かなオフィス環境は、単に“見た目”を重視しているたけではなく、従業員の力を引き出し、組織の力を高めていく役割があると考えられています。例えば、「常識にとらわれないユニークなアイデアを生む」ことが求められる大手IT企業などには、レクリエーションルームが充実しているなど、ステレオタイプなものとは大きく異なるオフィス環境が用意されています。
ただし、有名な企業のオフィスをただ真似するだけでは、個々の従業員の力を引き出し、組織の力を高めることにはつながりません。オフィス環境づくりは、デザインといった表面的な部分にとどまるものではなく、次のような点について考えておく必要があります。
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