[ニュージーランド瞑想4]レインボー・ウォーリア・メモリアルを眺めながら私から始まる平和を描く

「まばゆい」という言葉が自然に出てきます。空も海も木も草も、あらゆるものが自分の色を鮮やかに表現しています。海からの心地よい風を頬に受け、脳へと伝わっていきます。ニュージーランドの澄んださわやかな空気のおかげで負担が少ないのか、肺がとてもくつろいでいるように感じます。

プケティの森がカウリの木による深いヒーリングと瞑想の場所だとしたら、マタウリビーチは今後の人生設計をする場所です。

素晴らしい眺めのビーチで人生を描いてみる前に、一つお話したいことがあります。それは、長くこの場を守ってきた大型プロペラのおはなしです。

物語は、1985年に遡ります。当時、ニュージーランド付近のビーチで核爆弾実験を計画していたフランスが、これに抗議するグリーンピースの活動船「レインボー・ウォーリア1号」を爆破しました。この事件でフランスは、その後10年間は核実験を行うことができなくなり、ニュージーランドは平和と環境を守る国として国際社会から大きな支持を得ました。グリーンピースも評判が高まるきっかけになりました。

マタウリビーチには、核実験に抗議して沈没した「レインボー・ウォーリア1号」の大型プロペラがあります。地球環境を守るために命を捧げた彼らを記念し、平和への思いを新たにするための場所です。

子供の頃、誰もが一度は「ヒーロー」に憧れます。人々を悪から守り、環境破壊を防いで平和を守るヒーローになった自分を想像したりします。しかし、年を取るにつれ、次第に自分ができることをわきまえるようになり、そのような想像はしなくなります。そんなものは映画に出てくる主人公の役割だとして、自分の限界を決めてしまうのです。

しかし、マタウリビーチのレインボー・ウォーリアを思いながら、想像してみましょう。世の中というものは、映画の主人公ではなく、あなたや私のようなごく普通の人間が作っていくのではないでしょうか。

思い描いたとおりに現実になるのが、私たちの世界です。あなたと私のために、私は何ができるでしょうか。すべての人が幸せになる世界を想像してみます。

「平和」や「環境」なんてものは、自分とはかけ離れたごく少数の人が作るものだと思っていました。ところが、ニュージーランドのあちこちで瞑想し、マタウリビーチにやってくると、人はみな、つながっていると強く感じました。世界の平和が私から始まることを切に願いました。

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