[社会・文化] 座禅で自らを省みる~中学校の修学旅行で体験コース

修学旅行で「座禅」を日程に組み入れる中学校が増えているようです。日常生活では味わえない体験を通じて、生徒の心の安定を図り、集中力を高める目的です。

関東などの修学旅行といえば、京都・奈良が定番ですが、京都・奈良の寺院では座禅の体験コースを提供しているところも結構あるとのこと。

座禅体験では、足を組んで目を閉じ、心を静めていきます。時間がたつにつれ、体の揺れる生徒も出てきますが、そんなときは、住職が警策(けいさく)でしっかりと指導することもあるとか。

今どきの中学生にとって、座禅はまさに日常とかけはなれた特別な体験。常にネットやテレビからの情報に囲まれ、静寂な空間で自分を見つめ直す機会が少ないため、精神を集中して無心になるのは簡単ではないでしょう。もちろん、足もしびれます。

年齢に関係なく誰でもネットで簡単に情報を得たり、大勢の人たちとつながったりできるようになりました。それに伴って、子供たちの判断力やコミュニケーション力がアップしたかというと、決してそうではないでしょう。

むしろ、自分自身を見失いやすくなり、人間関係も一人ひとりと向き合い、深く理解しあうというよりも、「浅く広く」が賢いとされる傾向があるのではないでしょうか。こんな時代こそ、座禅を通して自らを省みる時間を持つことは、貴重なのかも知れません。

瞑想で自分自身を感じ、省みる方法の一つです。最近は、手軽にできる瞑想法もいろいろあります。ぜひご家庭で取り組んでみてください。