死の見方が変わると、生き方が変わる──『魂の終活』日本語版、11月8日発売

明るいリビングのテーブルに立てた『魂の終活』の本

一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)の新刊『魂の終活』が、2026年11月8日(日)に株式会社共生から発売されます。英語版『The Tao of Dying Well』、韓国語版に続く日本語版です。

終活というと、持ち物や財産の整理を思い浮かべます。けれども、この本が語る終活は、残りの時間をどう生きるかを決めることです。死後の世界を語る本ではありません。

恐れているのは、死ではなかった(第1部)

著者の「死の学び」は、14歳の夏、一緒に貯水池へ泳ぎに行った友だちが溺れ、その死を目の当たりにした経験から始まりました。それ以来、死への激しい恐怖と不安にとらわれるようになったといいます。けれども、その恐れを見つめていくうちに、気づいたことがありました。

自分の恐れを見つめれば見つめるほど、そこに隠れていたのは死ではなく、「どう生きたいのか」という問いでした。(第1章)

第1部では、この気づきから出発して、人生の終わりを、ここまでの生を完成させる節目として見る見方を示します。韓国では、人が亡くなったとき、ふつう「お還りになった」と言います。どこかへ去ったのではなく、もと来たところへ還っていった、という意味です。本書は、この言葉にある見方を手がかりに、人生の終わりをとらえ直していきます。

著者は第1章で、ふだんの食卓の風景にもふれています。両親がいつまでもそばにいると思っているあいだは、一緒にとる夕食もありふれた日常です。けれども、いつかその食卓を囲めなくなると気づいたとき、同じひとときが違う重みを持ちはじめます。「いつか終わりがあると知っているから、いとおしさやありがたさが生まれるのです」。

長く生きるより、最後まで生き切る(第2部)

第2部は、晩年に向けて今から身につけたい習慣の部です。

著者は長年、より長く、より健康に生きることを説いてきました。ただし、その長寿には条件があります。晩年が、ただ時間を引き延ばすだけのものではなく、最後の瞬間まで十分に生き切る時間であることです。そのため、長寿よりも「ジャンセン(長生)」という言葉を好んで使います。長寿が寿命を延ばすことだとすれば、ジャンセンは、生きることそのものを延ばすことだからです。

第2部の章は「最後まで体を動かす」「心のつかえを取る」「真我に還り世界を抱く」の3つで、晩年を体とエネルギーと意識という3つの次元から整えていく組み立てです。第4章には、こわばりをほぐす「体揺らし」のように、自分の体で確かめられる運動も紹介されています。

晩年に備えるのに最もよいときは、体も心も弱ってしまってからではなく、まだ体が思いどおりに動いてくれる今なのです。(第4章)

自分なりの最期を準備する(第3部)

第3部は、人生の最後の時期への準備です。人間関係の整理から治療の選び方、別れの形まで、自分なりの最期をどう準備していくかを、元気なうちに考えておくことを勧めます。

第10章では、「生涯完成式」を提案しています。生前葬のような別れの儀式ではなく、卒業式のように、ここまでの歩みを「これが私だ」と認めて心に刻み、次の段階へ進む節目の時間です。自分が愛した仕事、大切にしてきた人との関係、人生で学んだこと、遺される人たちに伝えたい思いを振り返り、分かち合います。ごく親しい家族だけの小さな集まりでもかまわない、とも書かれています。

巻末には付録「愛する人の最期に寄り添うために」を収めました。親や大切な人の最期に、どう寄り添えばよいか迷っている人のための手引きです。

英語版への推薦の言葉

アメリカの医師や著述家も、この本に言葉を寄せています。そのひとり、『腸と脳』の著者で、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の医師エムラン・メイヤー氏は、こう書いています。

「よい死は偶然ではなく、備えによって訪れます。(中略)人生の終わりを、追い立てられるような退場ではなく、自分の力でつかんだ卒業として迎えよう、と。」

推薦の言葉の全文と、読者の声は、こちらのページにまとめています。
この本に寄せられた声

こんな方に

  • 人生の後半に入り、これからの時間を何に使うか考えはじめた方
  • 親や大切な人の最期が、遠い先のことではなくなってきた方
  • 終活を、持ち物の整理だけで終わらせたくない方

本の一部は、試し読みのページで読むことができます。
『魂の終活』のページ(試し読みあり)

書誌情報

  • 書名:魂の終活
  • 著者:一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)
  • 発行:株式会社共生
  • 発売日:2026年11月8日(日)
  • 判型・仕様:四六判/320ページ/並製
  • 価格:1,870円(税込)
  • ISBN:978-4-909839-16-9