3月に入り、暖かい日が増えてきましたが、花粉症の人には苦難の季節。東洋医学では花粉を、外から体に侵入してくる「外邪」と捉えます。その外邪との闘いで生じた「熱」が体のさまざまな部位に飛び火し、花粉症の諸症状が現れる、というわけです。
今回は、東洋医学の観点から、源保堂鍼灸院の瀬戸郁保先生、瀬戸佳子先生に花粉症の予防につながる食材を教えてもらいました。
不調につながる食材を控える食養生とは?
東洋医学の健康法に「食養生」があります。これは、日々の食事を通して、病気の予防や健康維持をしていくことです。食養生というと、「体にいいものを摂る」ばかりを重視しがちですが、実はそれよりも、「不調につながるものを控える」のほうが健康維持の近道だったりします。
その症状の改善を妨げる、下手すれば悪化させる可能性のある食材を、日々の食生活においてできるだけ減らしていくことで、体にもともと備わっている自然治癒力を取り戻すことができるからです。これは花粉症の予防・緩和においても同じです。
そこで今回は、花粉症のシーズンに「控えたい食材」についてご紹介していきます。
花粉症対策、3つのポイント
花粉症対策において重要となるのは、大きく次の3つではないでしょうか。
(1)花粉を侵入させない
(2)花粉を溜めない
(3)アレルギー反応をゆるめる
花粉は「外邪」ですから、まずなんといっても体の内部に入れないことです。その際、最後の「砦」となるのが、「皮膚」です。
花粉症というと、目や鼻、口からの侵入に目が行きがちですが、実は皮膚が荒れていたり、乾燥していたりしても、花粉が入りやすくなります。そのため、花粉の侵入を防ぐには、皮膚の不調を解消し、本来の状態に戻してあげることが不可欠です。