[健康]人生100年時代の健康リスクに備える

人生100年時代の議論は、イギリスのリンダ・グラットンらの著書「ライフシフト 100年時代の人生戦略」などによって、近年ますます活発になってきました。様々なものが機械化し、人工知能(AI)が進歩する中、私たちも社会の変化を考えながら行動しなければなりません。

最近、政府の金融審議会で、老後の30年間に2000万円の資金が必要という報告が出て、大きな話題になりました。驚いた人も多いでしょう。実はこの報告書の中では、金銭面のリスクだけでなく、認知・判断能力が低下する老後にどう備えるか、という健康面のリスク対応も強調されていました。

人が自立して生活できる健康寿命は、現状だと、男性が70歳くらい、女性が80歳くらいだと見られています。健康寿命と平均寿命の差は、男性が約9年、女性が約13年となっています。従って、この差の期間は健康に過ごせない可能性があります。

老後が長くなれば、親や配偶者の介護も考えなければなりませんし、結婚が遅くなれば60歳過ぎまで子育てが続くこともあります。心身が衰え、様々なリスクを想定しなければなりません。

健康上のリスクを減らすためには、規則正しい生活習慣を持つことが大切です。たばこなどの健康に悪い嗜好品への依存から脱し、音楽、自然、瞑想などに親しむとリラクセーション効果が得られます。

社会支援網を持つことも大事です。人は孤立するとあらゆる病気にかかりやすいというデータもあります。