全国にヨガスタジオをもつイルチブレインヨガが、外出自粛の運動不足解消やストレス緩和にも役立つオンラインヨガのクラスをスタートしました。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、現在はスタジオでのトレーニングはお休みし、オンラインのみでレッスンを行っていると言います。オンラインクラスは、スマホやタブレット、パソコンを使って、ご自宅から気軽にレッスンが受けられます。オンラインヨガの魅力をイルチブレインヨガを運営しているダンワールドジャパン代表取締役の周載玄氏に伺いました。
Q.オンラインクラスとはどのようなものですか?
あらかじめ用意されたレッスン動画を一方的に流すのではなく、双方向のビデオチャット方式のクラスになっています。ライブでトレーニング指導を行い、会員の皆様はご自宅でレッスンが受けられます。各スタジオが、所属の会員様を対象に独自にレッスンを行っています。それぞれのスタジオが直接オンラインクラスを提供することで、スタジオにいるときと似たような雰囲気をつくるよう心掛けています。
Q.オンラインクラスを始めたきっかけを教えてください
以前からオンラインシステムは使用していました。社員やスタッフの教育や会議、また本部が行う会員向けトレーニングを行っていました。これまでは各スタジオに集まってオンラインシステムにつないでいましたが、今は会員の皆様がご自宅から参加されます。ここから始まり、各スタジオのレッスンをオンラインで行うようになり、初めての方向けのオンライン体験会もスタートいたしました。
Q.どういった方のご利用が多いですか?
会員の方のご家族やお知り合い、元会員の方からご予約が入り始め、だんだん初めての方も増えてきました。7年前、10年前にイルチブレインヨガに通っていたという方が再入会されたり、スタジオだけだと月1回ほどしか通えないけれどオンラインもあると受講しやすいと入会された方もいらっしゃいます。今回を機に運動不足を解消したいという方やダイエット目的の方、自分と向き合う時間をつくりたいという方、呼吸法や瞑想をやってみたい方など様々です。
Q.スタジオのクラスとオンラインクラスの違いは?
オンラインの魅力は、なんといっても「手軽さ」でしょう。スタジオに行くには出掛ける用意をするところから移動時間まで含めると、かなりの時間を割かなければなりません。その点、オンラインではご自宅で参加できますので、かなりの時短になります。また、今回のような社会情勢では自宅で過ごす時間が増え、時間の縛りがないので生活のリズムが崩れてしまいます。そんなときにもオンラインヨガの時間があるとメリハリがつきます。
一方、スタジオでは、個人ケアの充実が最大の魅力です。トレーニングをしている姿を見ると、その方のいろんなことがわかります。例えば、美容院で「いつも右を向いて寝ているでしょう?」とか言われたことはありませんか?切れ毛の多さなどの髪の状態からその人の生活習慣まで見えるんですね。それと同じで、体操をしている姿、あぐらを組んで座っている姿、仰向けになって呼吸をしている姿を見ると、体、心、精神・意識の状態までわかります。もちろんオンラインの画面でもわかるのですが、他の方もいらっしゃる場では、お一人おひとりについて細かいことまでは話せません。スタジオではレッスン後に、個別にケアを行っています。
Q.イルチブレインヨガならではの特徴はありますか?
イルチブレインヨガのすべてのトレーニングは、脳教育をベースにしています。脳教育とは、脳を活用し、脳の無限の可能性を引き出す教育です。脳教育5段階というものがあり、1段階「脳の感覚を目覚めさせる」、2段階「脳を柔軟にする」、3段階「脳を浄化する」、4段階「脳を統合する」、5段階「脳の主になる」で構成されています。脳の主になるというのは、自分の体や感情は自分が管理する対象だと認識し、コントロールできる状態です。これが脳教育トレーニングの核心ポイントです。
Q.おすすめのトレーニングを教えてください。
最も新しいトレーニングは「中脘呼吸」です。みぞおちとおへその間に中脘(ちゅうかん)というツボがあり、そのツボを刺激しながら呼吸します。中脘呼吸の特徴は、短い時間でも体がほぐれやすいということです。人はストレスを受けると、気エネルギーがうまく循環できなくなります。すると、体が緊張し、さらにはメンタルにも影響します。ストレス耐性を高め、ストレスをコントロールできるようになる力を養うことが大切です。その力が体力、心力、脳力です。これらの力があると余裕が生まれ、同じストレスを受けてもダメージを受けにくくなります。イルチブレインヨガでは、ブレイン体操、呼吸、ブレイン瞑想で、体力、心力、脳力を高めていきます。中脘呼吸は、そのスピードを早める画期的なトレーニング法とも言えるでしょう。
Q.現在の社会情勢について、どうお考えですか?
イルチブレインヨガは北海道から沖縄まで全国に店舗があり、普段から日本全国の動向に目を配ってはいましたが、この度の新型コロナウイルスの騒動により、ますます全体のことを考えるようになりました。社員・スタッフ、会員とその家族の皆様の健康と安全はもちろんのこと、スタジオが感染源となって地域社会、ひいては日本全体に被害をもたらしてはならないと、早い段階からスタジオでのトレーニングをお休みしてオンラインに切り替えました。
そんな中で感じるのが、以前よりも結果となって現れるスピードが早くなっているということです。目標が明確で、意志をもって行動すればすぐになんらかの形となって現れます。脳教育ではこれを無重力の時代と言っています。無重力の中では、私たちが少しエネルギーを発散しただけでも、時間が経てば経つほどに加速度がついていきます。方向性を明確に定めると、私たちが思っている以上の大きな結果が得られるのです。自分がどんな意識でいたかがすぐに目に見える結果となって現れるので、今まで以上に常に全体を考え、どうすれば日本社会に貢献できるか、さらには地球のためになることは何かと、自然に考えるようになりました。
Q.今後の抱負をお聞かせください。
オンラインヨガやライブレッスンが、生活の中でのトレーニングの習慣化に大きな役割を果たすのではないかと考えています。イルチブレインヨガでは、単なる運動だけではなく、体・心・意識を自らコントロールし自己管理できるようになることを目指していますので、習慣化が何より大事です。今後、スタジオをもたないオンラインのみの新しい事業の立ち上げも考えており、オンライン時代をリードする企業になれるよう跳躍していきたいと思っています。オンラインを通してこれからますます国や地域の境界のない世界へとなっていくでしょう。誰もがもつ「脳」をキーワードとして、地球上に暮らすすべての人が健康・幸せ・平和でいられる世界づくりに貢献してまいります。