日本老年学会と日本老年医学会は今年1月、
高齢者の定義を現状の65歳以上から75歳以上に引き上げる提言をまとめた。
13年に研究会を共同設置し、加齢に伴う心身や知的能力の変化を検証してきた。
座長を務めた大内尉義・虎の門病院院長は
「10~20年前と比べて加齢による衰えが表れるのが10年ほど遅くなり、若返っている」と説明する。
65歳以上を高齢者とする定義は1960年代以降、国際的に定着。
そもそも医学・生物学的な根拠はなく、当時の平均寿命から導き出されたものだという。
半世紀を経て日本の平均寿命は延びた。
日本は2060年に高齢化率(人口に占める高齢者割合)が40%に高まるが
定義を見直せば、65~74歳が社会の支え手に回る分、高齢者割合は27%にとどまる。
大内氏自身も68歳。高校時代の同級生をみても、まだまだ健康だ。
だが65歳を過ぎると高齢者のレッテルを貼られ、社会参加の場を閉ざされる友人らを何人も見た。
「加齢変化は個人差もあるので75歳になるまで全員に仕事や社会活動を強いるのは反対。
ただ意欲と力がある人には活躍の場を与えてほしい。
そうすれば高齢社会の暗いイメージを払拭できる」と主張する。
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