[健康]「薬でうつは治らなかった」。うつの精神科医が明かす、まずやるべきこと

厚生労働省が3年ごとに全国の医療施設に対して行っている「患者調査」によると、’14年に医療機関を受療したうつ病・躁うつ病の国内総患者数は112万人。’96年の43万人から右肩上がりで増え続け、なんと18年間で2.6倍も増加している。

(中略)

「そもそもうつは『このままの生き方を続ければいよいよあなたが潰れてしまいますよ』という心からの警告。その警告を無視して無理を続ければ、自殺という最悪の結末にも繋がりかねません。うつのきっかけは人それぞれですが、根本から治すためには一度立ち止まってうつの要因である“過去の記憶”を解消し、本当の自分に気付く必要があります。

そうした作業のために心理療法士とのカウンセリングを受けられるクリニックもあるのですが、病院に行くのはあくまで“最後の手段”くらいでいいと私は思っています。『ちょっと気が落ち込んでやる気がでないな』くらいの状態で病院に行くと、早々にうつと診断されて長い投薬治療が始まってしまいますからね」

意外なことに、宮島医師は誰にでもすぐ実践できる“うつ治療の第一歩”として「食生活の見直し」を挙げる。

「うつは心の問題ですが、心の状態は体の健康に密接に結びついています。胃腸に負担をかけないという観点では玄米、果実、生野菜を中心とした食生活が理想です。しかし、いきなり180°シフトするのは難しいですよね。まずは普段の食事で“腹八分目”を心がける、夕食は午後8時以前にすませるだけでも胃腸への負担は減ります。

また、うつの症状が出始めると不安を打ち消すように酒量が増える人が多いのですが、これもご法度。当然ですがタバコ、アルコール、カフェインなどは体にとっては毒物と同義なので、やはり体を疲れさせてしまいます。こうした心がけを少しずつでも続けて『なんだか今日は体が軽いな』と思える日が増えれば、心の有り様も変わってきます。胃腸が休まると心は確実に元気になります

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